6月8日・9日の日程で、「いのちのとりで裁判全国アクション」の「第2回原告交流合宿」が大阪市内で行われました。
訴訟が提起されている29都道府県のうち、22都道府県から原告67名、支援者や弁護団も含めると200名以上が参加し、元気に交流しました。
【いのちのとりで裁判とは】
厚生労働大臣は「物価が大幅に引き下がった」として、最大1割の生活保護費の削減を2013年から3年かけて行いました。直前の衆議院選挙で自民党が「保護基準を1割削減する」と公約しました。その公約に合わせる形で、統計のトリックを使って生み出されたのが「物価の下落」です。
この保護基準引き下げ処分により「健康で文化的な生活」ができないと、全国29都道府県、1000名を超える原告が裁判で争っています。生活保護は命の砦、ということから、「いのちのとりで裁判」と呼んでいます。
【裁判の進行状況】
提訴から数年たちますが、まだ地方裁判所で弁論が行われています。一番早い判決が見込まれる名古屋地裁では、来年春の判決に向けて、今年9月から10月にかけて、統計学者、生活保護基準部会の元部会長、CPI問題を追及してきた元新聞記者などと、原告6人を証人尋問する日程となっています。全国の弁護団は、名古屋地裁での勝利判決を得るために、協力・連携しています。
【国会などでの論議】
基準引き下げの根拠が「物価偽装」にあることが、ようやく争点となってきました。国会での野党議員の追及、野党合同での厚生労働省、総務省へのヒヤリングにより、ますます物価の偽装が明らかになってきました。